ノンレム睡眠とレム睡眠
眠りにはノンレム睡眠とレム睡眠の2種類がありそれぞれの役割があります。
眠り始めてから60~80分間がノンレム睡眠で、
このノンレム睡眠の間に脳が休まります。
その後の10~30分間がレム睡眠になり、レム睡眠では体を休めています。
布団に入って眠る
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ノンレム睡眠(60~80分)
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レム睡眠(10~30分)
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ノンレム睡眠(60~80分)
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レム睡眠(10~30分)
という感じにノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返しています。
個人差はありますが、1回のノンレム睡眠とレム睡眠を合わせると、約90分程度になります。
脳の休むノンレム睡眠時には筋肉は完全に休まず、
身体の休むレム睡眠時に脳は目覚めています。
ノンレム睡眠について
ノンレム睡眠中の脳は完全に休んだ状態になり、脳を休ませながら起きている間に得た情報の中から不要な情報、ストレスなどを眠りながら緩和・消去しています。
また成長ホルモンが分泌され、
細胞の成長と修復などの体のメンテナンスも行われています。
眠り始めてから30分経過後くらいから、
ノンレム睡眠でも最も深い眠りの領域に達します。
ノンレム睡眠は深さのレベルがあり、
最も深いノンレム睡眠は眠り始めた後の最初のノンレム睡眠で、
2回目のノンレム睡眠、
3回目のノンレム睡眠、
になるにしたがって、浅い睡眠になっていきます。
眠り始めて最初に迎えるノンレム睡眠の時にもっとも脳が休まり、
また傷ついた細胞の修復や疲労回復、タンパク質の合成、肌の修復に関係する成長ホルモンが多く分泌されます。
少し前までは成長ホルモンが分泌されるため、午後10時から午前2時までの間はお肌のゴールデンタイムなので、この時間に眠っていることがお肌にいいとされていましたがこれは間違いで、
実際は眠り始めてから2回目のノンレム睡眠まで成長ホルモンの分泌が多いので、眠り始めてから約3時間ぐっすり眠ることが大切になります。
空腹のときのほうが成長ホルモンの分泌が活発になるため、
眠る前の飲食は避けましょう。
ノンレム睡眠が不足すると
疲労回復に必要な成長ホルモンが分泌されにくくなります。
また、食欲を抑えるレプチンと呼ばれるホルモンの分泌量も減少し、逆に食欲増進効果のあるグレリンの分泌が盛んになるため肥満になりやすくなります。
レム睡眠について
レム睡眠のときは、体は休息状態で体を休ませる睡眠になります。
脳への記憶の定着が行われるため、脳は起きているときよりも活発に活動していて、起きている間に得た情報を眠りながら整理し、記憶として脳に焼き付けています。
また記憶を引き出すためのネットワーク作りをしています。
睡眠不足の状態が続くと記憶力が低下します
レム睡眠中は脳内で大量の情報を処理しているため、反射的に体が動かないように全身の筋肉は動かない状態になり、また交感神経の活動が活発になるため心拍数や呼吸数が不規則に変化すます。
朝スッキリと目覚めるには
レム睡眠のときは脳が活動しているので、朝なかなか起きることができないという人は、レム睡眠タイミングで目覚まし時計が鳴るようにセットしておけば、起きやすくなります。
自分の睡眠周期を知るために、眠ってから何時間後が起きやすいのか調べてみるのもいいかもしれません。
今は、スマートフォンの睡眠アプリというのもあるので、それを試すのもありかも。
まとめ
ノンレム睡眠は脳を休めるための睡眠、レム睡眠は体を休めるための睡眠になります。
脳や身体の疲れをとるには、
深い睡眠が現れる前半の睡眠を安定させることが重要ですが、
記憶を整理し学習するためには睡眠後半も眠っていることが必要になります。
脳が眠れないと自律神経の働きが乱れ、感情のコントロール能力も低下する場合があります。加えて、長期的な睡眠不足は糖尿病や心筋梗塞、うつ病にもつながります。